金ロー『ズートピア』本編ノーカットの真相!カット疑惑と続編徹底解剖 - 複眼インデックス
放送前後にネット検索で急増するのが「ズートピア カットシーン 違い」というフレーズです。「テレビ放送で重要なシーンが削られたのではないか」と疑う声が後を絶ちませんが、映画関係者や制作陣の公式証言を紐解くと、この噂の震源地は地上波の編集ではなく、制作途中で全面的に破棄された初期プロットにあります。
バイロン・ハワード監督らがブルーレイの特典映像やインタビューで明かしている通り、製作初期の『ズートピア』はニックを主人公とした極めてディストピア色の強い世界観でした。その象徴が、肉食動物全員に装着が義務付けられていた「テイム・カラー(首輪)」の設定です。肉食動物が興奮したり攻撃的な感情を抱いたりすると、首輪から強烈な電流が流れて鎮圧されるという残酷な統制社会が描かれていました。
初期案に存在した未公開シーンには、幼いシロクマが成長して首輪を授かる「首輪パーティー」の場面があり、周囲の大人たちが涙をこらえながら祝うという痛烈な差別描写が含まれていました。しかしテスト試写の段階で「世界観があまりに救いがなく暗すぎる」「観客がズートピアという街を愛せなくなる」という意見が噴出。公開まで約1年半という極限の段階で首輪設定は完全に撤廃され、主人公もジュディへと交代する大規模なストーリー修正が行われたのです。
地上波放送でカットされたシーンがあるわけではなく、こうした「幻のダークな未公開映像」の存在がSNS上で断片的に拡散された結果、「本編から削られたシーンがある」という誤解へと変容していったのが事の実態です。