大相撲の廻しはなぜ洗わない?驚きの理由と値段・反則負けの真相 - 複眼インデックス
幕内や十両の土俵入りで観客の目を奪うのが、エプロン状の前垂れがついた「化粧廻し」です。この化粧廻しは相撲部屋や力士自身が購入するのではなく、後援会(タニマチ)やスポンサー企業から昇進祝いとして贈呈されるのが通例です。
京都の西陣織などをベースに、職人が数か月かけて純金糸や絹糸を打ち込むため、標準的なものでも1本100万〜300万円、凝った意匠や宝石があしらわれた逸品では500万円を超えます。さらに横綱が土俵入りで使用する「三ツ揃え(横綱と太刀持ち・露払いの3人分)」となると、1000万〜2000万円超の巨額な費用が投じられます。
また、取組用の締め込みの前部に挟み込まれている紐状の装飾「さがり」にも重要な意味が込められています。
- さがりの素材と製法:締め込みと同じ絹糸を束ね、「布海苔(フノリ)」という海藻由来の糊で板のように硬く板状に固めて作られます。
- 本数の厳格な規定:縁起を担ぐため、割り切れない奇数(17本または19本、21本が一般的)と定められています。
- さがりの役割:神事における結界の意味を持つほか、相手の手が前袋(股間部分)に直接入り込むのを防ぐ目印としての役割を果たしています。
激しい取組中にさがりがポロポロと土俵に落ちる場面を見かけますが、さがり自体は勝敗に影響しない装飾品であるため、落ちても反則や勝敗判定の対象にはなりません。行司が取組の邪魔にならないよう、機を見て土俵外へ払い落とします。