きゅうりネットの張り方!たるまない手順と台風に負けない支柱の裏技 - 複眼インデックス
ネットを完璧に張った後にも、現場では予想外のアクシデントが発生します。ここでは愛好家が見落としがちな2大トラブルとその科学的対策を検証します。
「きゅうりのつるがネットに巻きつかない原因」の真実
ネットを設置したにもかかわらず、苗のツル(巻きひげ)がネットに絡まず、地面を這ったり垂れ下がったりすることがあります。ネットの口コミや質問サイトでは「日当たりが悪い」「肥料の過不足」といった抽象論が飛び交いますが、主たる原因は「苗の自重による下垂」と「風による微小なネットの揺れ」です。
きゅうりの巻きひげは、何かに触れた刺激(接触屈性)によって巻きつきを開始します。しかし、ネットが風で常時グラグラと揺れていると、巻きひげが接触面を認識できず空振りを続けます。また、幼苗期は自力でネットにしがみつく筋力がないため、人間の手による「誘引」の初期介入が欠かせません。
ここで威力を発揮するのが「きゅうりの誘引とネット固定クリップ」です。麻紐で八の字結びをする昔ながらの方法も有効ですが、成長速度が1日あたり数センチに達する初夏のきゅうりに対し、片手でワンタッチ着脱できる園芸用クリップは作業時間を劇的に短縮します。本葉5〜6枚目あたりまでの主茎を、節の下あたりでネットの縦糸にクリップで緩やかに固定してやれば、あとは自発的に巻きひげをネットに絡ませて旺盛に登り始めます。
「きゅうりネット強風台風対策」の盲点と実効策
日本の夏に不可避なのが大型台風の直撃です。「きゅうりネット強風台風対策」として最も危険な誤解は、「支柱の周りにネットを何重にも巻きつける」あるいは「太い支柱を1本だけ追加して安心する」という対応です。
プロの台風対策は、「風圧を逃す」か「トラス構造で力を分散する」の二者択一です。直立仕立ての場合、風上側と風下側の双方に向けて、支柱の上部から45度の角度で地面へ「筋交い(斜め補強支柱)」を最低2本追加します。これにより、支柱にかかる水平方向の風圧が地中への圧縮力に変換され、耐荷重性能が飛躍的に高まります。
さらに風速20m/sを超える暴風警報級の台風が予想される場合は、実っている大きな果実をすべて収穫した上で、誘引クリップを一時的に外し、ネットごと支柱の中央部に引き寄せて紐で縛る「絞り込み避難」を行うのが農家の知恵です。受風面積を極限まで小さくすることで、骨組みの全壊という最悪の事態を確実に回避できます。